育児をしながら、薬剤師を辞めて副業ライターから専業ライターに!【第一回・現役フリーランスにインタビュー】

フリーランスとして働く主婦の方は、どのような働き方をしているのでしょうか?

今回は、実際にフリーランスの働き方をしており、弊社でライターとして活躍する赤川さんに、お話を伺いました。

はじめに|仕事内容や働き方について

赤川さん、よろしくお願いします!
でははじめに、現在行っている仕事の内容について、可能な範囲で教えてください。

「よろしくお願いします!
toB向けのHPやLPライティング、コラム作成などや、個人事業主含めLINE運用サポートを行っています。」

一言でいうと「ライター」になるのかもしれませんが、ライティング以外にも幅広く働かれているんですね。
具体的にどんなジャンルのHP制作に関わっているんですか?

「HPは、士業や建設・建築系、IT系など、割とカタイ職業に携わっています。
一般の人が見るというよりは、採用ベースである程度知識がある人が見るようなサイトが多く、専門的な知識もある程度必要なので、その分野を調べながらライティングする、ということが多いです。」

すでに持っている知識を使うだけでなく、調べながら新しい分野に挑戦されているんですね。

「大変ですが、自分の知識も増えるので興味深いなと思いながらやっています。
個人事業主の人のLINEの運用サポートは、たまたま私が施術で通っているサロンが困っていたのでお手伝いしているような感じです。
施術系のサロンなので、元薬剤師の知識もある程度活かせるので楽しいです。」

フリーランスになる前は薬剤師さんだったんですね!そこからライターとして独立するまでのエピソードが気になります…!のちほどお聞きしますね。
現在はどんな時間帯に稼働されてますか?

「月曜~金曜の10時~17時の間で、家族の通院などの私用の時間を除いた時間帯に働いています。」

私用を優先させて時間の調整ができるところは、フリーランスの魅力のひとつですよね。
現在の稼働時間には満足していますか?

「今は、家族のために時間が取られることが多く…。
原則的には上記の時間で働きたいのですが、日中時間が取れないと、土日や夜の時間帯に作業することもあります。なるべく平日の日中に効率よく働きたいのですが…。」

なるほど。フリーで働いていると、予定を動かせる余裕はありますが、その分をあとで調整しないといけなくなるところがありますよね。

「はい、フリーランスなので、時間に縛られない反面、自分で気をつけないとひとりブラック企業になってしまいますね。メリハリをつけないといけないなと思っています。」

「ひとりブラック企業」!まさにその通りですね。

フリーランスには「自由な働き方ができる」というメリットがありますが、その一方で気づけば働きすぎてしまう、なんてことも起こりがちです。メリハリをつけて働くことが大事になりますね。

薬剤師を辞めてフリーランスになったきっかけとは

赤川さんは、いつ頃からフリーランスとして働き始めたのでしょうか?

「2020年の6月ごろからです。」

その前は薬剤師として働いていたんですよね。フリーランスの働き方に興味を持ったきっかけを教えてください。

「独立する前は本業が薬剤師で、副業でライターをしていたのですが、副業のほうがだんだん忙しくなってきました。
夫に、副業の方を本当は集中してやりたいんでしょ?と言われ、あ、そうかも!と思ったのがきっかけです。」

ライターの仕事が増えてきたということですね。

「はい。副業でやっていたときはまだ子供も小さく、気力と体力で乗り切る!みたいな働き方でした。メリハリをつけたくてもだんだん家庭のことが疎かになり、常に何かに追われているような状況でした。
そんな私をみて、みかねて夫が声をかけてきたような感じだったと思います。」

赤川さんが忙しく追い詰められているような状況を、旦那さんが心配してくださったんですね。
安定していた薬剤師からフリーランスになるというのは、大きな決断だったのかなと思うのですが、不安はありませんでしたか?

「不安はありました。どちらかというと、私は引きこもり陰キャなので、集客が不安でしたね。マーケティングを学べば学ぶほど、陽キャの人の方が集客やフリーランス向いている気がしたので…笑」

「仕事を自分で取りに行く」という点が不安だったんですね。

「はい。薬剤師(会社員)時代は、職場に行けば仕事があり、それをこなせば必ずお給料をもらえる、という感じですが、フリーランスは仕事をとってくることからやらないといけない。そういう、メインの仕事以外にも、やらないといけないことがたくさんあるので、そこに不安がありました。」

その不安に対して、具体的にどんな方法で対処・解決されたんですか?

「その時はオンラインサロンに所属していて、その中での仕事がありました。ライターとしての仕事以外にも、講座の講師などもしていたんです。
ですがそれだけではダメだと思い、起業塾に参加して、マーケティングと集客などを学びました。」

ライティングだけでなく、マーケティングなどについても起業塾で学習されたんですね。

「はい。フリーランスになるとほぼ同時に、オンラインサロンはやめました。その頃から企業のSEOライティングなどで、toBの仕事も増えてきていた気がします。
そしてライティングテストを受けつつ、口コミで案件を探していきました。」

フリーランスとして仕事を得るために、たくさん工夫されてきたということですね。

「他にも、セールスコピーライティングの講座を受講し、認定ライターになりました。
それがマーケティングもライティングもしっかり教えてくれる講座だったので、この講座に行くことでスキルが伸びて、単価を上げることができました。」

最初の不安を、資格取得や起業塾など、努力で拭ったんですね。

「はい、それに不安があったにしても、フリーランスになるワクワクは大きかったように思います。
場所にも時間にも縛られない働き方は、薬剤師では絶対に無理でしたし。副業を始めていろんな人との出会いがあり、そういう出会いが今後もっと加速するんだ!と思うと、それも非常に楽しみではありました。」

自由な時間に働けることに加えて、「自身の努力や工夫次第で単価を上げられる」というのもフリーランスの強みです。

自身が興味のある分野だけで問題ないので、自発的に学習を進められる方は、フリーランスに向いているといえるでしょう。

AIツール多数活用!現在の仕事について

実際にフリーランスとして働いてみて、事前に想像していたこととの間に感じたギャップはありましたか?

「ちゃんとスキルを上げれば、単価が上がるんだな、という実感はありました。
個人事業主は主婦のお小遣い稼ぎの延長、みたいに見られていた時代もありましたが、スキルを身につけることで企業の仕事等が受けられるようになり、副業の頃と比べると単価が上がりました。」

一昔前に比べて、フリーランスや個人事業主のハードルは下がりましたね。

「ただ、集客は大変だな、という印象があります。
また、最近だとAIが台頭してきてもまだまだライターという職業は需要があり、AIは活用の仕方次第なんだなと実感しています。」

ライターはAIに取って代わられると言われることもありますが、実際は「人が使うための便利なツール」ですもんね。うまく活用していくことが大事です。
赤川さんは、得意な分野や専門領域などはありますか?

「医療系や健康・美容系のライティング、根が真面目なのでカタイ職業のライティングが得意です。
サプリなどのページのライティングなどは、相談を受けることがあります。」

まさにtoB向きですね!薬剤師の知識も活かせるし、企業から重宝される分野ですね。
逆に、ご自身が苦手と感じる分野や、今後さらに伸ばしていきたいスキル、身につけたい知識はありますか?

「デザインに関しても聞かれることが多いので、知識として必要だなと思っています。
ライターとデザイナーを入れると、クリエイティブ制作の費用が上がるので、ライターである私がデザイン込みで請け負うこともあるので…。」

なるほど。デザインもできるライターは、さらに単価がアップしそうです。
デザインのために使っているツールはありますか?また現在学習していることもあったらお聞きしたいです。

「資料制作などはcanvaでテンプレを使っています。
学習については、出てきた広告でこの人良さそうかなーみたいな人の公式LINEに登録してみましたが、まだ全然学べておりません…。」

「公式LINE登録」が大きな一歩ですよ!その行動力、見習いたいです。
業務で活用している便利なツールやソフトウェアなどはありますか?

「自分用のGPTs(※)をいくつか作って活用しています。また、デザインの参考になるようなサイトをブックマークしてます。」
※GPTs・・・ChatGPTをカスタマイズできる新機能

AIを活用されているのですね。他にも使っているAIツールはありますか?

「AIは、他にクロードとGeminiはよく使っています。調べ物の時はパープレキシティ、資料作成はgammaをたまに使います。文字起こしはLINE Works AI noteを使ってます。
ライティングにはAIが欠かせなくなりました。」

現役ライターは、たくさんのAIツールを活用されていることが分かりました。

時代の最先端の技術を使えるフリーランスは、さまざまな企業から高く評価されます。新しいツールやソフトウェアへの対応力を磨いていきましょう。

収入面でのお悩みに迫ります

ではここから少し踏み込んで、収入面についての質問をしていきます。
赤川さんは、現在の収入に満足していますか?

「していません。複数の企業と業務委託契約をしていますが、もう少し増やしたいと思っています。」

複数企業と契約をしていても、収入面で満足されていないということですね。

「少し前まで、家族の病気などであまり時間が取れなかったので、今後もっと仕事を増やしていきたいです。
ただ、案件を受けたい気持ちはあるのですが、休んでいたためなかなか増やすことができず…。」

フリーランスだと、一度離れたら、再度仕事を始めるときのハードルは高いかもしれませんね。
お仕事は主にどのように探していますか?

「コミュ障なので、口コミで広がると嬉しいですが、異業種交流会とかにも出ないとかなと思っています。」

フリーランスは、自分から仕事を取りに行くことになりますもんね。
仕事のモチベーションを維持・向上させるために、工夫していることがあれば教えてください。

「集中できる環境を整えています。自宅の机周りなど。」

仕事をするスペースを確保するのは、フリーランスとして働く第一歩かもしれませんね。
フリーランスは孤独になりやすいともいわれていますが、赤川さんは仕事上の課題や悩みについて気軽に相談できる相手はいますか?

「はい、います。」

フリーランスは1人で黙々と働くことが多いので、モチベーションの維持などにも工夫が必要だといわれています。

作業スペースを整えたり相談できる相手を探しておくのは、フリーランスとして働き続けるための重要なポイントになります。

おわりに|フリーランスに興味がある方へのメッセージ

最後に、これからフリーランスを目指す方や、フリーランスに興味がある方に向けて、メッセージやアドバイスをお願いします!

「結局、スキルを磨いてできることが増えないと収入は増えない気がしています。この場合のスキルとは、本当に現場で使えるようなスキルで、どこで何を学ぶかによってかなり左右されます。本質的な学びになるようなスキルをたくさん身につけると良いと思います!」

赤川さん、ありがとうございました!

次回は、別の職種の弊社フリーランサーにインタビューをしていきます。お楽しみに!