フリーランスとして活動していると、価格交渉をする場面が出てくることもあります。
最初に提示された金額でOKしてしまう人が多いのですが、その金額は本当に妥当なのでしょうか?
交渉しなければ、実力に見合わずに安く使われてしまうリスクもあります。

でも価格交渉って難しくない…?
「もっと高くしてください!」なんて言えないし…

言い方と妥当性の問題ですよ!
関係性を悪くさせない交渉の方法を覚えていきましょう。
本記事では、交渉の準備から具体的な伝え方、NG例などを解説していきます。
フリーランスは単価交渉してもいい?

価格交渉はしてOK。
むしろフリーランスにとって、避けて通れない道であるくらい、価格交渉をしたくなる・逆にされる場面は多くあります。
こちらからの価格交渉は気が引けることではありますが、悪いことではありません。
「安請け合い=信頼」ではないのです。
長期的に良い仕事をするには、適正価格にて価値を提供することが不可欠になります。
自信過剰になりすぎるのと同じくらい、自分を卑下して価値を下げることもNGです。
単価交渉とは、自分の仕事の価値を伝えること。
分かってもらえれば交渉成立となりますし、伝わらなかったり、意見が合わなかったりしたら不成立となります。

不成立になったら、そのあと気まずくない…?

なので初回案件のときに伝えられたらベストですよね。
そのあとであれば根拠を持って、あくまで“希望”として伝えられたらいいですね。
交渉前に確認しておくべき3つの準備
クラウドソーシングサイトや求人サイトなどで、業界ごとの相場を確認しましょう。
SNSやコミュニティでフリーランス仲間に相談するのも有効です。
そして自分が交渉したい金額が相場にあってるかどうかをチェックしてみてください。
なぜ単価を上げたいのかを理解してもらうために、これまでの案件内容・成果物・クライアントの評価をまとめてみましょう。
実績を言語化できると「単価を上げる理由」を説明しやすくなります。
どこまでなら引き受けるか、自分の「受注ボーダーライン」を事前に設定しておきましょう。
ボーダーを下回る案件は、無理して受けない判断も大切です。
単価交渉のタイミングとベストな伝え方

初回の提案時に条件を伝えておきましょう。
あとから条件変更というのは、難しいことが多いです。関係が悪くなるリスクもあるので、途中で伝えるのは避けるのが無難です。
継続案件になったら、成果が出たタイミングで見直しをお願いするのが自然でしょう。
ただ「値上げしたい」ではなく、「これだけの価値を提供できるので、〇〇円でご検討いただけますか?」いうように前向きに伝えるようにしましょう。
また、相談ベースで話すと受け入れられやすい傾向があります。「報酬面について相談があるのですが…」と、あくまで相談したいのスタンスでいれば、その後の関係も良好に保てるはずです。
単価を変えられない場合の代替案を用意しておくのもおすすめです。
「単価がそのままであれば、納期や作業範囲をこうしたい」など、譲歩できる点を準備しておきましょう。クライアントにとっても、選択肢があると交渉がスムーズになります。
単価交渉の伝え方【例文付き】
単価交渉で大切なのは、「値上げをお願いすること」ではなく、“これまでの貢献と今後の価値”を伝えることです。
いきなり金額の話をせず、これまでの成果や貢献を整理した上で、相手にもメリットがある形で提案するようにしましょう。
つまり「値上げしてください」ではなく、「継続的により良い成果を出すためのご相談」というスタンスでいくことが重要です。
いつもお世話になっております。
現在担当させていただいている〇〇案件ですが、
おかげさまで半年間継続して対応させていただき、
月間PVも〇〇%向上するなど成果が出てきました。
今後もより質の高い成果を出していきたいと考えており、
次回更新のタイミングで単価について一度ご相談のお時間をいただけますでしょうか。
ご検討いただけますと幸いです。
現在ご依頼いただいている業務についてですが、
当初の内容に加えて〇〇作業も対応させていただいております。
業務範囲が広がっているため、
単価について一度ご相談できればと思っております。
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです。
今月のLP改善施策により、
CV率が〇%改善しました。
今後もさらに成果を伸ばしていきたいと考えておりますので、
次回契約更新時に単価についてもご相談できれば幸いです。
ご提示いただいた条件ありがとうございます。
内容を拝見し、ぜひお力になれればと考えております。
恐れ入りますが、私のこれまでの実績(〇〇案件でCV率改善など)を踏まえ、
〇〇円でのご相談は可能でしょうか。
ご検討いただけますと幸いです。
本日はお時間ありがとうございます。
少しご相談がありまして、現在の契約内容についてお話しできればと思っています。
これまで〇か月担当させていただいて、
記事の平均PVが〇%向上しました。
今後もより質の高い成果を出していきたいと考えておりまして、
次回更新のタイミングで単価についてご相談は可能でしょうか?
最近、当初の業務に加えて〇〇業務も担当させていただいています。
業務範囲が広がっているため、単価について一度ご相談させていただてもよろしいでしょうか?
今回の施策でCV率が〇%改善しました。
今後も継続的に数値を伸ばしていきたいと考えており、〇〇などの施策を考えているのですが
単価について一度ご相談のお時間をいただいてもよろしいでしょうか?
単価交渉がうまくいかないときの対処法
単価交渉をしても、必ずしもすぐに受け入れてもらえるとは限りません。
断られたときにどう行動するかで、その後の関係性やチャンスに大きな差が生まれます。
当然ですが、感情的に反論してはいけません。「わかりました、では現状の条件で引き続きよろしくお願いします」など、まずは大人の対応を。
感情的に不満を伝えてしまうと、今後の仕事依頼そのものがなくなるリスクがあります。
フリーランスは信頼がとても大事な働き方です。
信頼を失うような対応はしないようにしましょう。
一度断られても、実績を重ねることで状況は変わります。
「前回の施策でPVが2倍になった」「納期を常に守っている」など、数字や実績を根拠に再交渉すると受け入れられやすいです。
単価が低い案件は“育成案件”と割り切り、並行して高単価案件を探すのも戦略の一つ。
徐々に高単価案件の比率を増やしていけば、自然と全体の平均単価が上がります。
見合わない場合の断り方【例文付き】

単価がどうしても合わない場合、無理して引き受ける必要はありません。
「現状の条件では難しいですが、また別の案件でぜひご一緒できれば幸いです」
「ご予算が変わる際には改めてお声がけいただけると嬉しいです」
角を立てずに断ることで、関係性を保ちながら次のチャンスにつなげられます。
単価交渉で失敗しやすいNG交渉例
NG交渉は「自分の希望を押し付ける場」ではありません。間違ったやり方は、クライアントからの信頼を一気に失ってしまいます。
市場価格を無視して「倍の単価にしてください!」などといきなり言うのは、当然受け入れられません。
根拠のない要求は「この人はビジネス感覚がない」と思われる原因にもなってしまいます。
「他のクライアントはもっと高いです」など、他と比べる言い方は印象が悪くなりがち。
クライアントは「うちも比較対象のひとつに過ぎないのか」と感じ、不信感を持つ可能性があります。
「この金額じゃやりません!」と突っぱねると、その瞬間に関係終了です。
クライアントは選べる立場にあります。「それなら別の人に依頼する」となるだけです。
強気に出すぎると「扱いづらい人材」と認識され、今後の依頼もなくなってしまう可能性大。
1つの案件で何度も単価交渉を繰り返すのは逆効果。
「この人は条件にうるさい」と思われてしまい、長期的な信頼関係を築けなくなります。
単価交渉がしやすいフリーランスの特徴とは?
実は、同じスキルレベルでも、単価交渉がしやすいフリーランスには共通する特徴があります。
特徴①実績やポートフォリオが整っている
まず一つ目は、実績やポートフォリオが整っていることです。
クライアントは「この人に頼めば安心できる」と思えたときに、多少の金額アップを受け入れやすくなります。小さな案件でも丁寧に仕上げ、成果を見える形で残しておくことが大切です。
特徴②専門性や強みが明確
二つ目は、専門性や強みが明確であること。
「なんでもできます」よりも「Web記事のSEOに強いライター」「美容系に特化したデザイナー」のように専門分野を示すことで、代替がききにくくなり、交渉が有利になります。
特徴③コミュニケーションがスムーズ
三つ目は、コミュニケーションがスムーズで信頼関係を築けることです。
納期や要望に対してレスポンスが早く、誠実に対応するフリーランスは、クライアントから「長く付き合いたい」と思われやすく、その結果、単価の相談もしやすくなります。
逆に、これらが不十分だと「代わりはいくらでもいる」と判断されやすいため、交渉の余地が少なくなってしまいます。
価格交渉に関するFAQ
明確な回数制限はありませんが、同じ根拠で何度も交渉するのはNGです。
基本は「成果が出たタイミング」「業務範囲が広がったとき」「契約更新時」など、合理的な理由がある場合に行うのがベストです。
基本的に、丁寧に相談すれば関係が悪くなることはほとんどありません。
単価交渉はビジネス上の正当なやり取りだからです。
クライアント側からしても、業務を委託している以上、良好な関係を保つのが理想です。
断られた場合は、「どのような成果が出れば再度相談可能でしょうか?」と前向きに聞くことで、信頼関係は維持できます。
はい、むしろ継続案件こそ値上げしやすいケースがあります。
クライアントとの信頼関係ができていて相談しやすかったり、業務への理解が進み成果が出しやすくなっていたりするためです。
新しい業務を任される可能性もあり、そのタイミングであれば、単価の見直しを自然に相談することができるはずです。
はい、むしろ初回こそ交渉しやすいタイミングです。
契約前は条件調整が前提のフェーズなので、遠慮しすぎる必要はありません。
ただしポイントは、
- 相場から大きく外れないこと
- 実績やスキルの根拠を示すこと
- 相談ベースで伝えること
最初に適正単価で契約できると、後から無理な値上げをする必要がなくなります。
まとめ
単価交渉はしにくいと思われる行為ですが、「単価を上げる=自分を大切にすること」です。
怖がらず、自分の価値を提示できるようにしていきましょう。
交渉が苦手な人にとっては、「その価格でもお願いしたい」と思ってもらえるのが理想ですよね。
最終的には「選ばれる力」も育てていくことが重要だといえます。

